特集論文募集

58号「人とロボットが共存し協調して働く社会のプラクティス」論文募集

論文誌デジタルプラクティス編集委員会

 

先進国では少子高齢化の進展により生産年齢人口が減少するために省力化や自動化などへの対応やパンデミックへの対応が求められる中、ドローン(無人航空機)やロボットへの期待はますます高まっており、ロボット技術で社会課題を解決するために新たな挑戦が始まっています。すでに、ロボットレストラン、ロボットカフェなどで働くロボットが人間と協働しています。また、過疎地域等における配送の効率を向上させることで、運輸部門のCO2の削減と物流網の維持を図ったり、買物が不便な地域における生活の利便性を維持したりした上で、さらに災害時等においても活用可能な物流手段としてドローンを導入する実証実験が行われています。ドローンや自動配送ロボット(自動運転ロボット)によるサービスを実現するために法整備も進められています。

しかし、ドローンや自動配送ロボットなど、ハードウェアの方に注目が集まっていますが、通信も含めたインフラの整備を一体的にやらないと、社会実装は難しいでしょう。たとえば、自動配送ロボットやドローンの導入が期待されている通信環境が脆弱な中山間地等における情報通信インフラに関する課題解決へのアプローチが十分に検討されているとは言えません。これらの解決に資する情報処理技術に関する期待はあるのですが、その必要性が十分に認知されていない状況です。また、人工知能による画像処理の実用例も増えてきていますが、適用する分野(たとえば、廃棄物処理・リサイクル)では、多種多様な情報を学習させる必要があり、かつ汎用性があるビッグデータの取得が難しい状況にあります。つまり、情報処理に要する労力が大きい割には、高いパフォーマンスが得られていないようです。さらに、産業用ロボットは、専用に設計されたエリアに固定され、100%精密に動きますが、人間と一緒に働く協働ロボットやサービスロボットでは想定外に起こる事故への対応力が問われます。人工知能やIoT技術等の活用を通してロボット自らが学ぶことを可能にする機能が加わることにより管理や制御ができるようになれば、自律化された人工知能を搭載したロボットは、たとえ事故が発生しても、人間のようにその場で自ら適切な対処法を判断して実行できるようになります。一方、ロボットにも可能になるように技術要素を積み上げていくだけではなく、ロボットの動静を見張る管理も必要となります。

そこで、人とロボットが共存し協調して働く社会に着目し、ドローンやロボットなどの技術開発、製品/サービス開発、実証実験などの実践を通して得られた有用な情報処理に関する課題や知見を含むプラクティス論文の投稿を募集します。

次のようなトピックを歓迎しますが、必ずしもそれにとらわれることはありません。

  • 実証実験プロジェクトから得られた情報処理に関する課題や知見
  • 製品/サービス開発から得られた情報処理に関する課題や知見
  • 分野を越えたロボット活用の実証実験から得られた情報処理に関する課題や知見

投稿要領

(1) 論文の執筆要領
論文執筆にあたっては、 「論文誌デジタルプラクティス」原稿執筆案内をご一読のうえ、 「論文誌デジタルプラクティス」原稿テンプレートによりご投稿ください。提出の際は、投稿者チェックリストをチェックし、原稿と合わせて提出ください。原稿は電子メールでデジタルプラクティス担当(tdp@ipsj.or.jp)宛てにSubjectに特集名を記載して送信してください。

(2) 投稿締切: 8月7日(月) 9:00※募集は終了しました

(3) 掲載特集号:2024年4月号 (Vol.5 No.2)

(4) 特集エディタ:小野田 弘士(早稲田大学)

(5) 特集ゲストエディタ:江谷典子(ANA)

(6) 特集号編集委員:
論文誌デジタルプラクティス
委員長:小野田 弘士(早稲田大学)、江谷 典子(ANA)、佐藤 聡(筑波大学)
副委員長:坂下  秀(アクタスソフトウェア)、藤瀬 哲朗(三菱総合研究所)
編集委員:青木学聡(名古屋大学)、荒木拓也(日本電気)、石井一夫(公立諏訪東京理科大学)、飯村結香子(NTTソフトウェアイノベーションセンタ)、今原修一郎(東芝)、岩倉友哉(富士通)、鬼塚 真(大阪大学)、鎌田真由美(日本マイクロソフト)、上條浩一(東京工科専門職大学)、斎藤彰宏(日本IBM)、坂下幸徳(ゼットラボ)、 佐藤裕一(富士通)、澤邉知子(日本大学)、立床雅司(三菱電機)、戸田貴久(電気通信大学)、長坂健治(キンドリルジャパン)、西尾直也(日立製作所)、新田 清(ヤフー)、濱崎雅弘(産業技術総合研究所)、平井千秋(日立製作所)、福原知宏(マルティスープ)、藤原一毅(国立情報学研究所)、藤原真二(日立製作所)、細野 繁(東京工科大学)、三宅悠介(GMOペパポ)、横井直明(日立製作所)、吉野松樹(日立製作所)、除補由紀子(NTT ソフトウェアイノベーションセンタ)
(論文募集公開時点(2023年4月)