連続セミナー2010 クラウドコンピューティングを自在に操る

「電子行政・社会基盤サービスを担うセキュアクラウド」
コーディネータ : 東出 正裕 (NECビックローブ 執行役員、GICTF応用部会長)

  • 開催日時 : 2010年11月8日(月) 9:30 〜 17:00
  • 会場 : 東京電機大学 神田キャンパス7号館1F 丹羽ホール

第5回では、電子行政をはじめとする社会基盤サービスへのクラウド適用に関する戦略や国内外の最新動向を明らかにします。国内のクラウド戦略策定や実証実験を推進されている第一人者をお招きするとともに、海外の動向ではキーパーソンへの直接インタビューによって得られた貴重な情報をご紹介します。また、GICTF(グローバルクラウド基盤連携技術フォーラム)応用部会の協力のもと、主要企業へのアンケートやインタビューに基づく社会基盤へのクラウド適用に関するユーザニーズや課題を明らかにします。

コーディネータ : 東出 正裕 (NECビックローブ株式会社 執行役員/GICTF応用部会長)
【略歴】 1979年日本電気株式会社入社。同社において、防空システムの建設、ソフトウェア生産技術の研究開発、マルチメディアサービス技術の開発を経て、現在、NECビッグローブ株式会社において、サービス基盤の開発、コンテンツサービスの企画開発に従事。執行役員兼ネットマート事業部長及びサービス開発本部長。GICTF応用部会長。

プログラム

Session.1 9:30 〜 11:00
「米国・英国の行政クラウドを取り巻く動向」
本橋 賢二(NTT DATA AgileNet L.L.C. Senior Research Engineer)

【講演概要】 世界中でクラウドコンピューティングが関心を集めている中、政府が取り組む行政クラウドとして米国、英国、日本の取り組みが注目されています。本セッションでは、米国および英国の行政クラウドに関する最新動向について紹介します。特に、行政クラウドを取り巻くキープレーヤーである「政府」、「クラウドベンダー」、「標準化団体」に対するインタビューやヒアリングによって得られた生の声を紹介します。また、キープレーヤーの生の声を分析し、各キープレーヤーの思惑や行政クラウドの現状と今後の方向性を明らかにします。

【略歴】
2003年 東京工業大学 情報工学科卒。2005年 同大学院 集積システム専攻卒。2005年 株式会社NTTデータ入社。同社の技術開発本部にてセキュリティやネットワークに関する研究開発に従事。2009年よりNTT DATA AgileNet L.L.C.に出向し、米国を中心にクラウドコンピューティングに関するリサーチ業務に従事。
Session.2 11:10 〜 12:40
「国家的・社会的課題に対するクラウド基盤を活用したICTソリューション」
馬場 覚志(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 第二法人営業本部 u-Japan推進部 部長
       /GICTF応用部会 部会長代理)

【講演概要】 グローバルクラウド基盤連携技術フォーラム(GICTF)では、産学官の協力の下、クラウドシステム構築技術と利用技術、クラウドシステム間のインターフェース技術、ならびに、グローバルなクラウド研究開発・実証実験・標準化等を推し進めており、これらの活動を紹介します。また、NTTコミュニケーションズでは、GICTFでの活動を始め、クラウド技術の発展に貢献しながら、高い安全性を誇る日本品質のクラウド・コンピューティングサービスを提供することで、様々な社会的課題をICTソリューションで解決すべく取り組んでいます。これらの具体的な課題や取り組みを技術やサービスの最新動向を交えながら紹介します。

【略歴】
1987年 東京大学・工学部(電気電子工学科)卒、日本電信電話(株)入社。1988年 同 ネットワークシステム開発センタ 無線システムPG。1991年 同 人事部(米国プリンストン大学大学院留学)。1999年 NTTコミュニケーションズ(株)経営企画部 担当課長。2004年 同 ユビキタスサービス部 担当部長。2007年 日本電信電話(株)経営企画部門 担当部長。2009年 現職、GICTF応用部会・部会長代理。
お昼休憩 12:40 〜 13:40
Session.3 13:40 〜 15:10
「スマート・クラウド戦略」
谷脇 康彦(総務省 情報通信国際戦略局 情報通信政策課 課長)
【変更になりました】寺岡 秀礼(総務省 情報通信国際戦略局 情報通信政策課 課長補佐)

【講演概要】 総務省では、クラウドサービス(クラウドコンピューティング技術を活用したサービス)の普及促進を図る観点から、「スマート・クラウド研究会」を開催し、本年5月、「スマート・クラウド戦略」と題する報告書を取りまとめた。本報告書は、クラウドサービス普及による情報通信技術(ICT)の利活用の徹底、次世代クラウド技術の研究開発の方向性、クラウドサービスの標準化の在り方、国際的なコンセンサス醸成の必要性等について、各種提言をしている。本講演では、この「スマート・クラウド戦略」の内容を解説するとともに、総務省としてクラウドサービスを普及させるための取組の方向性について展望する。

【略歴】
1999年 郵政省(現 総務省)入省。
2005年 内閣官房情報セキュリティセンター 参事官補佐。
2007年 総合通信基盤局電気通信事業部料金サービス課 課長補佐。
2009年7月より、現職。
Session.4 15:30 〜 17:00
「自治体クラウドの取組について」
西潟 暢央(総務省 地域力創造グループ 地域情報政策室 課長補佐)

【講演概要】 総務省においては、平成21年度から自治体クラウド開発実証事業を実施する等、クラウドコンピューティングや光ブロードバンドといった近年のICT分野の技術革新の成果を電子自治体の基盤構築に積極的に取り入れることとしている。また、平成22年7月に総務省内に自治体クラウド推進本部を設置し、自治体クラウドの全国展開に向けた取組を開始したところである。本講演では、自治体クラウドの実証実験や自治体クラウド推進本部の取組、今後の展開等について紹介する。

【略歴】
1999年郵政省(現総務省)入省。有線放送課(現衛星・地域放送課)、総合通信基盤局電気通信事業部料金サービス課、総合通信基盤局電波部移動通信課、情報流通行政局地上放送課等を経て2009年9月より現職。自治体クラウドをはじめ、電子自治体の推進を担当。2003年米Claremont大学院・Peter. F Drucker Graduate School of ManagementにてMBA取得。