連続セミナー2010 クラウドコンピューティングを自在に操る

「企業向けクラウドサービスのビジネスインパクト」
コーディネータ : 木原 洋一 (株式会社NTTデータ)

  • 開催日時 : 2010年9月10日(金) 9:30 〜 17:00
  • 会場 : 東京電機大学 神田キャンパス7号館1F 丹羽ホール

第3回は、企業向けクラウドサービスの様々な形態を紹介します。クラウドサービスといってもビジネスターゲットが異なると、課題や使われる技術・アーキテクチャが異なってきます。
クラウドサービスを実際に提供している方々をお招きし、クラウドコンピューティングのビジネス適用における多様な方向性と可能性について活用事例を交え解説します。

コーディネータ : 木原 洋一 (株式会社NTTデータ 技術開発本部 ITアーキテクチャ&セキュリティ技術センタ センタ長)
【略歴】 1983年早稲田大学理工学部卒業。同年日本電信電話公社(現NTT)入社。主に、インターネットアプリケーションや認証・課金、セキュリティ関連の研究開発に従事。2009年よりNTTデータにてクラウドコンピューティングおよびセキュリティに関する技術開発を担当。近著は「しなやかな社会の創造」(日経BP、共著)。

プログラム

Session.1 9:30 〜 11:00
「エンタープライズクラウドコンピューティングの活用事例とCloud2の方向性」
内田 仁史 (株式会社セールスフォース・ドットコム セールスエンジニアリング本部 シニアディレクター)

【講演概要】 エンタープライズクラウドの実際の適用領域とその具体的な事例を交えて企業活動に適したサービスとその導入プロセス、またそのサービスを支えるプラットフォームのアーキテクチャをご紹介いたします。また、セールスフォース・ドットコムが考えるクラウドの方向性としてCloud2と呼んでいるサービスの方向性とその具体的機能としてのChatterのご紹介もいたします。

【略歴】
大学卒業後、国内大手ハードベンダー系のSI企業に入社。2000年、創業間もない米Salesforce.comと出会い、会社の成功を確信し日本法人立ち上げに参画。ようやく、同モデルが注目されてきた現在、これまでの経験をもとにエバンジェリストとして社内外で活動している。
Session.2 11:10 〜 12:40
「楽天におけるクラウド基盤技術の開発と活用、そして課題について」
森 正弥(楽天株式会社 楽天技術研究所 執行役員 兼 楽天技術研究所長)

【講演概要】 クラウド・コンピューティングが、日本のインターネット企業においてどのような技術要素の活用として実践されているのか。楽天というe-commerce サービスカンパニーにおけるクラウド基盤の技術活用と課題について詳細を解説する。特にe-commerce 企業におけるレコメンデーション、データマイニングなどのビジネス課題に関して重点的に解説しながら、クラウドのバックエンドとなる分散処理技術の活用や、社内ミドルウェアの仮想化について、また、社内開発サーバリソースの仮想化等について説明し、クラウドという言葉にとらわれず、インターネットサービス企業における技術活用として今後何を行わなければいけないかの指針を明らかにしていく。

【略歴】
楽天株式会社 執行役員 楽天技術研究所 所長。総務省スマートクラウド研究会技術WG構成員、DBS研究会 運営委員、電子情報通信学会 データ工学研究専門委員会 専門委員、IPA Ruby 標準化検討WG委員、Rubyアソシエーション 運営委員等、歴任。人間情報学会設立発起人。勉強コミュニティ GnZ代表。著作に「クラウド大全」(日経BP社、共著)、「ウェブ大変化 パワーシフトの始まり」(近代セールス社)がある。
お昼休憩 12:40 〜 13:40
Session.3 13:40 〜 15:10
「エンタープライズのクラウドコンピューティングを実現する技術」
山下 克司(日本アイ・ビー・エム株式会社 クラウドコンピューティング事業 技術理事)

【講演概要】 IBMは6つのクラウド・コンピューティング事業領域でサービスを展開し、そのすべてのドメインにおいて先進的な事例が次々と生まれています。このセッションでは事例を紹介しながら、市場の期待、IBMが提供する技術の沿革およびクラウド・コ
ンピューティング・サービスの概要を解説します。クラウド・コンピューティングへの期待が高まる今日、クラウド・コンピューティングを構成するテクノロジーの動向を幅広く正確に捉えることが重要になります。当セッションでは、クラウド環境を構築するIBMのサービス・マネージメントの仕組みや仮想化技術を事例を交えつつご紹介します。

【略歴】
1987年IBM入社、中小型システムの適用業務パッケージの開発および技術支援を経て2003年からネットワークサービス事業にて技術戦略を担当。2007年にIBM Distinguished Engineer(技術理事)に就任、ITインフラストラクチャのコンサルティングをリードしてきた。2010年、クラウドコンピューティングの専従組織の立ち上げに伴い、クラウドコンピューティングのチーフテクノロジーオフィサーとして日本IBMのクラウドコンピューティングを推進している。
Session.4 15:30 〜 17:00
「業務システムSIを支える国産クラウドBizXaaS」
中井 章文(株式会社NTTデータ ソリューション&テクノロジーカンパニー ビジネスソリューション事業本部
プラットフォーム&サービスビジネスユニット クラウドサービス統括部 クラウドサービス統括部長)

【講演概要】 企業向け業務システムを早く・リーズナブルに構築するためのNTTデータのクラウドソリューションをご説明します。主には日本の企業向けクラウドならではの課題を述べさせて頂くとともに、それに対するNTTデータの解決案、並びに、クラウド市場でNTTデータがお役に立てるコンセプトをご紹介します。業務システムのSI as a service、つまりSIaaSをクラウドを使うことでご提供したいと考えています。

【略歴】
1989年 劾TTデータ入社。1999年 ASP事業を開始。2010年 BizXaaSプラットフォームサービス事業を開始。