メインセッション

北村操代

総合司会:北村 操代

(情報処理学会 技術応用担当理事/三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 部長)
【略歴】1989年大阪大学理学部数学科卒業。 1989年三菱電機株式会社入社。 オブジェクト指向開発技術、 GUI構築技術、 モバイルシステム構築技術に関する研究開発に従事。 博士 (工学)。 本会関西支部幹事 (2008-2010年)、会誌編集委員 (AWG) (2011-2014年)、モバイルコンピューティングとパーベイシブシステム研究会幹事 (2015年-)、グループウェアとネットワークサービス研究会運営委員 (2015年-)、DICOMO2015実行委員。大阪府立大学理学部非常勤講師 (2008-2013年)。
齋藤正史

齋藤 正史

(金沢工業大学 情報フロンティア学部 経営情報学科)
【略歴】1983年東京工業大学工学部卒業、同年三菱電機株式会社入社、1992年Cornell大学修士課程修了、2006年大阪大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了、博士(情報科学)。分散システム、組込みシステム、ITS等の研究・開発に従事。2015年より金沢工業大学情報フロンティア学部教授。DPS研究会幹事、ITS研究会主査等を歴任、2014~2015年度本会技術応用担当理事。ACM、IEEE各会員。
西尾章治郎

西尾 章治郎

(情報処理学会 会長/大阪大学 総長)
【略歴】1980年京都大学大学院博士後期課程修了 (工博) 。京都大学助手等を経て、1992年大阪大学教授、 2015年8月から現職。専門はデータベースシステム。日本学術会議第22期情報学委員長。本会フェロー、功績賞受賞、 理事 (1998-1999年度)、副会長 (2012-2013年度)。紫綬褒章受章、文化功労者。

高齢化、人手不足とソフトウェア産業の貢献

【講演概要】日本を筆頭に、中国やASEAN、西欧諸国においては、時間差こそあるものの、高齢化と人手不足が急速に進行しており、労働人口等の人的資源不足を、社会の生産性向上で対応せざるを得ない環境が現実のものとなりつつある。そのためのICT領域において、AI、IoTなど新たな技術領域が急速に成長しており、ソフトウェアは、その基盤として中核的な役割を果たすことが期待されている。機械による単純な労働代替だけでなく、労働・職業、社会制度、商慣習も、新たな環境変化への対応を求められている。本講演においては、ソフトウェア産業に解決が求められているテーマ群と、セキュリティに続く新たな課題(シンギュラリティ、巨大なプラットフォーム、ITと社会倫理等)を整理して、ソフトウェア産業の果たすべき役割を展望する。

桑津浩太郎

桑津 浩太郎

(株式会社野村総合研究所 未来創発センター 研究理事)
【略歴】1986年京都大学工学部卒業。同年、株式会社野村総合研究所入社。情報通信コンサルティング部等をへて、2004年情報通信コンサルティング2部部長。2017年から、研究理事、未来創発センター長。ICT分野の調査、コンサルテーションに従事。著書に、『2030年のIoT』『ITナビゲータ2017』(東洋経済新報社)。総務省ICT街づくり委員会、東京五輪組織委テクノロジー会議等に参加。

農業データ連携基盤「WAGRI」
~産官学連携によるデータ活用型農業の推進~

【講演概要】我が国の農業は、農業者の長年にわたる経験や勘などにより、優れた農産物を生み出してきたが、高齢化の中で失われつつあるこれらの経験や勘を学ぶことは難しく、農業生産に関する多様なデータの集積や活用も進んでいないことからエビデンスベースのデータ活用型の農業が求められてきた。この状況を踏まえ、「農業データ連携基盤(データプラットフォーム、通称:WAGRI)」の取り組みが進められている。この基盤は、パブリッククラウド上に構築し、ベンダやメーカの壁を超えて異なるシステム間のデータ連携を可能にするほか、公的機関などが有するさまざまな農業関連情報や研究成果に関するデータ等をプラットフォーム上に集約し、オープンデータ、あるいは有償データとして提供可能とするものである。すでに、国内外のICTベンダ、農業機械メーカ、研究機関、農業者団体等の多様な主体が参画し、2018年度には先駆的な取り組みが進められる見込みである。データ連携基盤が切り拓く、これからの農業の方向性を展望する。
※「農業データ連携基盤」は、内閣府・戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代農林水産業創造技術」において開発を進めています。

神成淳司

神成 淳司

(慶應義塾大学 環境情報学部 准教授/内閣官房 副政府CIO(情報通信技術(IT)総合戦略室長代理))
【略歴】1996年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、2004年岐阜大学大学院 工学研究科 博士後期課程修了。博士(工学)。岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー、岐阜県情報技術顧問等を経て、2007年慶應義塾大学着任(現在に至る)。2011年より内閣官房を併任(現在に至る)。IT総合戦略などの政府横断的な情報政策全般の立案と推進を担当。専門は、情報科学(産業応用、知識工学)、サービスサイエンス、情報政策。著書に、『AI農業』(日経BP 2017)他。

完全自動運転とAI

【講演概要】人間の操作を一切必要としない完全自動運転の実用化は規定路線である。特に市街地での完全自動運転は大きな新規市場を切り開き、社会的価値も大きい。本講演では、市街地での完全自動運転用途に開発されたオープンソースソフトウェア「Autoware」の最新動向を紹介し、今後の実用化に向けて最も重要な課題である組込みプラットフォーム技術について述べる。また、完全自動運転の実現に資するAIサービスプラットフォーム「Automan」の最新動向を紹介し、その重要性について述べる。

加藤真平

加藤 真平

(東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授/名古屋大学未来社会想像機構 客員准教授/株式会社ティアフォー 取締役兼CTO)
【略歴】2008年慶應義塾大学大学院理工学研究科後期博士課程修了。博士(工学)。2012年名古屋大学大学院情報科学研究科講師、2013年同研究科准教授。2015年株式会社ティアフォー設立。2016年東京大学情報理工学系研究科准教授。現在、オペレーティングシステム、並列分散システム、自動運転システムの研究開発に従事。

社会が求めるサービスロボット技術

【講演概要】現在、人工知能とともにロボット技術が再び注目されており、さまざまなサービス分野でのロボット技術の需要が高まっている。しかるに、これまでサービスロボットの研究開発が盛んに進められてきたにもかかわらず、その社会における普及は必ずしも進んでいない。たとえば、福島原発の事故対応・廃炉措置において、これまでにさまざまなロボット技術が活用されているが、事故直後、迅速かつスムーズにロボット技術を導入することはきわめて困難であった。災害時には、人間が立ち入ることが困難、危険、不可能な環境が多く、ロボットの投入が期待されているものの、その社会実装は容易ではない。本講演では、サービスロボット技術(リハビリ・介護、災害対応、廃炉をはじめとするサービス分野などで活用されているロボット技術)の研究開発の動向について述べるとともに、その社会実装を進める上での課題やそれを解決するために行われている取り組みについて紹介する。

淺間一

淺間 一

(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
【略歴】1984年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。1986年理化学研究所研究員補。同研究員、副主任研究員等を経て、2002年東京大学人工物工学研究センター教授。2009年同大学院工学系研究科教授。サービスロボティクス、自律分散・空間知能化、移動知・脳内身体表現、サービス工学の研究、災害対応ロボットの社会実装の活動等に従事。日本学術会議会員。日本機械学会フェロー。日本ロボット学会フェロー。工学博士(東京大学)。

汎用人工知能を作りながら人類に調和させるために

【講演概要】人工知能は急速な進展を遂げつつあり、さらにAIが汎用性と自律性を備えれば、人類に対してより大きな影響を与え得る。こうした背景から、AIと社会の関係を再構築するための議論が盛んになっている。私達NPO法人WBAIは「人類と調和した人工知能のある世界」をビジョンとして掲げ、全脳アーキテクチャ・アプローチよるオープンな共創を促進している。このアプローチでは「脳全体のアーキテクチャに学び人のような汎用人工知能を創る」ことをミッションとしている。私達がAGI(Artificial General Intelligence)開発において脳に学ぶ主な理由は、人間と同じように振る舞い思考するAGIをつくりやすいこと、さらに脳のアーキテクチャ上の共同作業でAGIを多くの人々の共有物に誘導し得ることにある。またAGIを最初に完成した誰かがすべての利益を独占することを避けられるよう、多様な組織がオープンにAGI開発を進めてすぐに追いつく準備が必要である。私達WBAIは、脳から学ぶという特徴を活かしつつ、その活動を広げることでそのような組織の一つに成長し、さらに影響力を高めたいと考えている。

山川宏

山川 宏

(株式会社ドワンゴ ドワンゴ人工知能研究所 所長/NPO法人全脳アーキテクチャ イニシアティブ 代表)
【略歴】1992年東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程を修了。工学博士。同年(株)富士通研究所入社。1994年から2000年までリアル・ワールド・コンピューティング・プロジェクに従事。現在、人工知能学会の編集委員長・理事・汎用人工知能研究会の発起人の一人、電気通信大学大学院情報システム学研究科客員教授、玉川大学脳科学研究所特別研究員、慶應義塾大学SFC研究所上席所員、東京大学医学部客員研究員。産総研人工知能研究センター客員研究員。専門は人工知能、特に、認知アーキテクチャ,概念獲得,ニューロコンピューティング,意見集約技術など。

AI時代に人と組織が創出する価値は変わるのか?

【講演概要】本パネルセッションでは、ITが社会・生活・仕事を変革していく中で、人や組織の役割はどのように変わり、どのような価値を創出していくべきかについて、専門家の先生方に議論いただきます。また、人口動態などの社会構造の変化、IoTにより収集・蓄積されたデータをビッグデータとして活用するだけでなく、気づいていなかった新たな知見を表出するAIを用いた社会の将来像についても、議論いただきます。

齋藤正史

司会:齋藤 正史

(金沢工業大学 情報フロンティア学部 経営情報学科)
【略歴】1983年東京工業大学工学部卒業、同年三菱電機(株)入社、1992年Cornell大学修士課程修了、2006年大阪大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了、博士(情報科学)。分散システム、組込みシステム、ITS等の研究・開発に従事。2015年より金沢工業大学情報フロンティア学部教授。DPS研究会幹事、ITS研究会主査等を歴任、2014~2015年度本会技術応用担当理事。ACM、IEEE各会員。
桑津浩太郎

パネリスト:桑津 浩太郎

(株式会社野村総合研究所 未来創発センター 研究理事)
【略歴】1986年京都大学工学部卒業。同年、株式会社野村総合研究所入社。情報通信コンサルティング部等をへて、2004年情報通信コンサルティング2部部長。2017年から、研究理事、未来創発センター長。ICT分野の調査、コンサルテーションに従事。著書に、「2030年のIoT」「ITナビゲータ2017」(東洋経済新報社)。総務省ICT街づくり委員会、東京五輪組織委テクノロジー会議等に参加。
神成淳司

パネリスト:神成 淳司

(慶應義塾大学 環境情報学部 准教授/内閣官房 副政府CIO(情報通信技術(IT)総合戦略室長代理))
【略歴】1996年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、2004年岐阜大学大学院 工学研究科 博士後期課程修了。博士(工学)。岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー、岐阜県情報技術顧問等を経て、2007年慶應義塾大学着任(現在に至る)。2011年より内閣官房を併任(現在に至る)。IT総合戦略などの政府横断的な情報政策全般の立案と推進を担当。専門は、情報科学(産業応用、知識工学)、サービスサイエンス、情報政策。著書に、「AI農業(日経BP 2017)」他。
加藤真平

パネリスト:加藤 真平

(東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授/名古屋大学未来社会想像機構 客員准教授/株式会社ティアフォー 取締役兼CTO)
【略歴】2008年慶應義塾大学大学院理工学研究科後期博士課程修了。博士(工学)。2012年名古屋大学大学院情報科学研究科講師、2013年同研究科准教授。2015年株式会社ティアフォー設立。2016年東京大学情報理工学系研究科准教授。現在、オペレーティングシステム、並列分散システム、自動運転システムの研究開発に従事。
淺間一

パネリスト:淺間 一

(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
【略歴】1984年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。1986年理化学研究所研究員補。同研究員、副主任研究員等を経て、2002年東京大学人工物工学研究センター教授。2009年同大学院工学系研究科教授。サービスロボティクス、自律分散・空間知能化、移動知・脳内身体表現、サービス工学の研究、災害対応ロボットの社会実装の活動等に従事。日本学術会議会員。日本機械学会フェロー。日本ロボット学会フェロー。工学博士(東京大学)。
山川宏

パネリスト:山川 宏

(株式会社ドワンゴ ドワンゴ人工知能研究所 所長/NPO法人全脳アーキテクチャ イニシアティブ 代表)
【略歴】1992年東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程を修了。工学博士。同年(株)富士通研究所入社。1994年から2000年までリアル・ワールド・コンピューティング・プロジェクに従事。現在、人工知能学会の編集委員長・理事・汎用人工知能研究会の発起人の一人、電気通信大学大学院情報システム学研究科客員教授、玉川大学脳科学研究所特別研究員、慶應義塾大学SFC研究所上席所員、東京大学医学部客員研究員。産総研人工知能研究センター客員研究員。専門は人工知能、特に、認知アーキテクチャ,概念獲得,ニューロコンピューティング,意見集約技術など。
山本一成

山本 一成

(愛知学院大学 特任准教授)
【略歴】1985年愛知県生まれ。東京大学大学院卒業。史上初の現役プロ棋士を破った将棋ソフト『Ponanza』作者。2017年には名人を破り話題に。TBS『情熱大陸』出演。日経ビジネス『CHANGE MAKERS10』受賞。人工知能とプログラムへの見識を生かし現在は東京大学先端研客員研究員、現在愛知学院大学特任准教授、HEROZ(株)リードエンジニアを兼任。
古橋貞之

古橋 貞之

(トレジャーデータ株式会社)
【略歴】2012年筑波大学システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻修了。長くオープンソースソフトウェアの開発に携わり、MessagePack、Kumofs、Fluentd、Embulk、Digdagなどのプロジェクトを立ち上げる。2011年米Treasure Dataを創立し、シリコンバレーへ移住。大規模分散データ処理システムの研究開発を継続している。2015年日本OSS貢献者賞受賞。

ユニバーサルセンサネットワークと清掃車を活用した藤沢市のスマート化

情報処理学会デジタルプラクティス Vol.8 No.3(通巻31号)

中澤 仁(慶應義塾大学)(正会員),陳  寅(慶應義塾大学大学院)(非会員),米澤拓郎(慶應義塾大学大学院)(正会員),大越 匡(慶應義塾大学大学院)(正会員),徳田英幸(慶應義塾大学)(正会員)
荒木拓也

荒木 拓也

(情報処理学会 技術応用担当理事/日本電気株式会社 システムプラットフォーム研究所 主任研究員)
【略歴】1999年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。同年NEC入社。米Argonne National Laboratory客員研究員(2003-2004年)。プログラミング言語、並列分散処理、大規模データ分析、データベース等の研究に従事。本会論文誌編集委員会基盤グループ委員(2005-2008年度)、同副査(2007年度)、同主査(2008年度)、同ITワーキンググループ委員(2007-2011年度)。