イベント企画
【AI TECH TALK】
〜ビジネス最前線〜 企業の技術部門が語る人工知能関連テクノロジー
9月19日(水) 15:30-17:30
第3イベント会場(D棟D25講義室)
【セッション概要】 前回(FIT2017東京大学)に続き本年度も開催決定、昨年度の本企画はAI技術に関連した各企業のビジネスの取り組みを紹介する場として各社の最新テクノロジーを駆使した名刺管理から自動運転をはじめ幅広く発表しました。機械学習・ディープラーニングなど急速に発展する人工知能関連テクノロジーについて、ビジネスの最前線を担う各企業の技術部門の方が実際の取り組みを語ります。当日は複数の企業が登壇してプレゼン及び質疑応答を行う予定です。
(※)講演者およびタイムテーブルを予告なく一部変更する場合があります。
15:30-15:40 オープニング
15:40-16:05 講演(1) 感性AI ~コンテンツに対する人の感受性、感性の分析と利用~
五十崎 正明(株式会社ソケッツ 開発本部 eNLPグループ)
【概要】 ソケッツでは、感性情報を用いたビジネスに力をいれています。たとえば深層学習・機械学習といった技術と、弊社の保有する膨大な感性メタデータを用いて、人の感性のモデリングをおこなうことで、コンテンツに対する印象やユーザーの感情変化といった感受性を解析できるようになります。このように生成された感性メタデータを利用した新しいサービス体験の提供や、いままでと異なる視点での商品の分析、推薦技術の開発に関する取り組みについてご紹介いたします。
【略歴】 1986年ソニー入社。業務用・民生用機器開発、音楽・ゲーム推薦、ゲーム向けネットワークサービスに従事。ソニー退社後、自然言語処理関連の会社を経て、現在のソケッツに入社し、深層学習等を用いた主にテキスト、音楽データの感性分析、関連技術の開発業務をおこなっている。
16:05-16:30 講演(2) AIを基盤とする「資産形成アドバイザリーサービス」
松本 依子(デフィデ株式会社 事業開発・グローバルセクター コンサルティング部)
【概要】 本サービスは、お客様のゴールニーズに基づく資産形成サポート、金融リテラシー向上を支援するフィナンシャルアドバイザリーサービスです。老後資金や子供の教育資金、マイホームなど、顧客の目標・夢の明確化を行い、顧客属性(年齢・職業・家族構成・ライフステージなど)を質問やクイズ形式によるAIチャットボットを用いて収集し、顧客の特性を統計とディープラーニングで分析して、それぞれのゴールに応じた道筋を提案します。金融サービスと関わりの薄い20~30代をターゲットとして、顧客の将来に対する不安を取り除くアドバイスを行うことに焦点を当て、顧客がもつ属性と夢に応じた資産形成アドバイスと金融リテラシー向上支援を目的としています。現状把握から目指すべきゴール設定、ゴールまでの見える化、将来予測、投資提案、成功体験構築といった、一連のプロセスの中核に、自然言語対話やディープラーニングといったAI技術を用いて運用をサイクル化します。
【略歴】 九州芸術工科大学芸術情報設計学科(現:九州大学芸術工学部)在学中は、芸術文化論分野にて高度なメディア環境の創造と企画のためのコミュニケーション形成に関する研究を専攻。Defide inc.入社後、ロジカルとエモーショナルを融合したCommunication DesignをビジョンにUX Design Dept.マネージャー、プロダクトの定量・定性両面からの体系的な品質向上を実現するQA Dept.マネージャーを歴任。現在は、AI、FinTechのサービス開発を中心に活動しながら、ロシア、シンガポール、韓国、イラン、ベトナムの多国籍チームを率いるConsulting Dept.マネージャーとして、日本オフィスでCognitive Computingを推進中。
16:30-16:55 講演(3) プログラミング言語Egisonによる直感的な表現の追求
江木 聡志(楽天技術研究所 研究員)
【概要】 Egisonは、アルゴリズムのより直感的な表現を求めて開発されているプログラミング言語である。正規表現のように効率的で高い表現力をもつパターンマッチを、ユーザーが定義した任意のデータ型に適用できることがEgisonの第一の特徴である。このパターンマッチ機能の応用として、数式に対するパターンマッチの方法から、ユーザーがカスタマイズできる数式処理システムが実装された。この数式処理システムには、数理物理学の計算に頻出するテンソルの添字記法を扱うための機構や、微分方程式を簡潔に表現するための関数シンボルという機構など、Egison独自のアイデアが導入されている。本講演では、これらのアイデアを紹介する。
【略歴】 2010年、東京大学理学部情報科学科卒業。2012年、同大学院情報理工学系研究科修士(コンピュータ科学)。2010年、プログラミング言語Egisonの設計・開発を開始。2011年度未踏IT人材発掘・育成事業スーパークリエータ受賞。2013年11月に楽天技術研究所に入所し現職。2015年2月、情報処理学会よりソフトウェアジャパンアワード受賞。2015年10月日本OSS奨励賞受賞。
16:55-17:00 クロージング