抄録
N-022
Proof of Work(PoW)型暗号通貨認証方式の長寿命化に向けた1提言
小川 健(専大)
最早技術/情報系の枠を超えてその重要性と可能性が一般にも浸透を始めたブロックチェーン技術であるが,その始まりともいえるProof of Work(PoW)型暗号通貨認証方式は,現実的ではないとされてきたBlock Withholding Attackを含む攻撃等により,そこそこ有名なPoW型暗号通貨を中心に2018年5月頃から攻撃が続き,巻き戻しも大掛かりに起きている.本報告ではPoW型暗号通貨認証方式の長寿命化を念頭に,「分岐したら長いものを採用する」ルールへの改良を含めた幾つかの提言を行う.その幾つかはPoW型を暗号通貨の認証方式として寿命を延ばすことに役立ち,幾つかは別の認証方式の可能性を広げると考えられる.なお,あくまで暗号通貨認証方式の範囲内での提言とする.