抄録
N-021
8命令からなる命令セットアーキテクチャを用いたコンピュータアーキテクチャ教育教材
寺本圭吾・弘中哲夫(広島市大)
コンピュータアーキテクチャ教育では,プロセッサの動作原理やアセンブリ言語などに関する様々な教育内容が必要である.そのために,教育用プロセッサとしてC言語コンパイラが実装可能な命令セットアーキテクチャが必要である.MIPSやARMなどは命令数が多く,プロセッサの内部構造が複雑であり,教育時間が限られた状況で用いるのは難しい.そこで,我々は,8個の命令からなる命令セットアーキテクチャTempleを用いた教育教材を作成した.Templeは8命令にも関わらず,間接参照やサブルーチンコールの機能も備えており,大学のコンピュータアーキテクチャ教育に十分は機能である.本稿では,Templeを用いたプロセッサの動作原理の理解だけでなく,アセンブリ教育やハードウェアの改良まで対応した教育教材について報告する.