抄録
N-013
RaspberryPiを用いたくずし字認識組み込みシステムの開発
竹内正広・早坂太一・大野 亙(豊田高専)・加藤弓枝(鶴見大)・山本和明(国文学研究資料館)
近年、江戸時代以前の書物がデータ化されており、これらに含まれる地震などの記録は、自然科学系などの研究においても貴重な文献となる。しかしながらこれらは、くずし字で書かれているため、読むためには、専門的知識が必要である。くずし字を認識するための情報技術として、ディープラーニングを用いた方法やWWWアプリケーションによる方法などがあるが、パソコンのスペース、ネットワーク環境などの制約が小中学校の授業などでは問題となる。一方、比較的安価で小型であり、教育機関での活用が期待されているRaspberryPiと呼ばれるシングルボードコンピュータがある。本研究では、ディープラーニングで構築されたくずし字認識モデルを用いて、RaspberryPiでくずし字の認識を行うシステムの開発を行った。開発をしたシステムを用いて1文字あたり約2秒で認識を行うことができた。