抄録
M-017
再生中断契機を考慮した動画データ放送における待ち時間短縮手法の提案
井上 勇・後藤佑介(岡山大)
音声や映像といった動画データの放送型配信では,一般に,クライアントは必要なデータが放送されるまで待つ必要があるため,この待ち時間を短縮する研究が多数行われている.これまでの研究で,再生中断契機に基づいて配信するセグメントを決定していたが,サーバで使用できるチャネル数が固定であった.このため,サーバが同じ時間帯で配信するセグメント数がチャネル数を上回る場合,クライアントは再生中に途切れが発生する.本研究では,サーバが使用できる帯域幅と同じ時間帯に配信するセグメント数の両方を考慮してチャネル数を決定する手法を提案する.評価の結果,提案手法の待ち時間は既存手法と比べて約 52.5 % 短縮した.