抄録
M-001
ローカルダイナミックマップ生成のための複数カメラを用いたリアルタイム多物体追跡システム
中村亮裕・田口 峻・大濱吉紘・荒木円博・後藤邦博(豊田中研)
近年、車両やインフラのセンサ情報を統合・管理するローカルダイナミックマップ(LDM)が注目されている。本稿では歩行者や車両などの動的物体の情報を扱うLDM第4層の実現のため、位置や数が動的に変化するカメラ群による歩行者追跡システムを提案する。本システムは無線通信による遅延を前提としており、非同期なカメラ情報をリアルタイムに処理する点が特徴である。
単眼カメラを搭載した複数の車両を用い、見通しの良い平面上で実験した結果、一部の車両が移動する状況でも提案システムは歩行者を正確に追跡できることを確認した。また、歩行者が複数のカメラで検出された場合、位置の推定精度は30 cm程度であった。