抄録
L-016
ランサムウェア対策としてのクラウドストレージバックアップシステムの提案
播磨尚希・小林孝史(関西大)
感染したコンピュータ内の情報資産を利用不能にし,復旧と引き換えに金銭を要求するマルウェアであるランサムウェアは,高度な暗号技術と匿名化技術を併用することで大きな脅威となっている.暗号化されたデータは解読が困難であり,身代金を支払っても確実に復号化されるとは限らないため,情報資産の保全のためには事前にバックアップを取得することが重要となる.本稿では,感染端末に接続されたメディアに対して暗号化の範囲を広げるランサムウェアに対抗し,クラウドストレージを用いて安全にバックアップを取得・管理する手法を提案する.