抄録
L-013
自律分散型協調メッセージングシステムにおけるルーティング方式の検討
市川博彬・小林亜樹(工学院大)
筆者らはこれまでに、自律分散型通信システムにおいて、ブロックチェーン技術を用い、自律分散的に通信の中継に対するインセンティブを付与する手法について検討してきた。誰かにメッセージを送信すると保有するメッセージ送信権が減り、他者のメッセージを転送するとメッセージ送信権が得られるものである。本提案ではこれをインセンティブとし、この送信する権利、および各メッセージの通信をブロックチェーンに記録する。本稿では、メッセージ通信を行う際のルーティング方式についての検討を行う。提案システムでのある状況を想定しながら、既存の各ルーティング手法との比較を行い、提案システムにおける経路情報の取得方式を検討することで、提案手法の有効性を示す。