抄録
K-026
スマートフォンを用いた頸部関節位置覚測定法の一検討
吉本ゆかり・藤村 誠・山下 裕・東登志夫(長崎大)
近年,頸部痛患者が増加しており,その症状の度合いの診察法の一つに頸部角度の測定がある.従来は,患者頭部に固定したレーザーポインターで数十cm先の壁を照射し,その照射位置によって頸部角度を算出していたが,手間がかかり精度にも問題があった.そこで,より簡易的で正確な測定方法として,スマートフォンを用いた頸部角度の測定方法を検討した.本研究では,頭部を左右に振った場合に,頭部に固定した状態のスマートフォンの加速度センサ,ジャイロセンサおよび地磁気センサの値から,頸部の傾斜角度および回旋角度を求める測定方法を提案した.実験ではスマートフォンのセンサによる測定値の特性を検証した.