抄録
J-041
黙声認識における冗長ウェーブレット係数の集合選択に依存した周波数特徴の違い
永井秀利(九工大)
黙声認識において,表面筋電信号の非周期的で急激な活動変化を周波数特徴から捉えようとする場合,時間解像度が高いウェーブレット解析の方が窓フーリエ解析よりも優れる.しかし,離散ウェーブレット解析手法として一般的な多重解像度解析を行う場合,得られるウェーブレット係数が対応する時間幅は周波数帯域によって変化するため,ある時点における特徴を捉えるためのウェーブレット係数集合の選択には複数の候補がありうる.本稿では,すべてのサンプル時刻を起点とするすべてのウェーブレット係数を算出するような冗長ウェーブレット解析を行った際の係数集合の選択と得られる筋活動特徴の違いについて述べる.