抄録
J-039
行動における満足感向上を目指した視行動-聴覚情報間相互作用の特徴抽出
中村健二朗・小竹元基(東大)・中平勝子・北島宗雄(長岡技科大)
本稿では,鑑賞行動時の満足度向上につながる記憶の形成を目指したコンテンツ制作手法構築の第一ステップとして,視行動ー聴覚情報間相互作用の特性を,相互作用の結果形成される記憶から導く.鑑賞中に付与した聴覚情報は記憶に残りやすいという特性を適用した視行動種別音声ガイド付き映像を制作し,全方位仮想環境を用いた視行動計測を含めた鑑賞実験を行なった.視行動の変化に基づいて鑑賞対象の記憶を評価した結果,サッカード後の注視よりもパスィートの方が短い鑑賞時間で記憶に残り、鑑賞中の聴覚情報の付与によって、パスィートの中でもオプティカルフローに沿わないものが、対象を能動的に探して記憶によく残る視行動として得られた.