抄録
J-038
転移学習を用いた瞳孔径の対光反射補正方式に関する検討
加藤敦士・亀山 渉・菅沼 睦(早大)
瞳孔径変動から映像視聴者の興味度を推定する場合,画面輝度による影響を除外する対光反射補正が必要である.深層学習を用いた対光反射補正方式が提案されているが,学習データ不足による補正精度の問題が残されている.本稿では,既提案の輝度に対する瞳孔径変動モデルを利用し,輝度変化に対する瞳孔径変動データを大量に生成して深層学習に適用し,その結果得られたモデルをソースとする転移学習によって個人に対応した学習を行う方式を提案する.実験の結果,評価指標である瞳孔径の実測値と深層学習による予測値間のRMSEが,従来手法と比較して減少し,提案手法の有効性が示された.