抄録
J-036
読譜時視行動パターンを利用した楽曲難易度判定
長井貴也・中平勝子・北島宗雄(長岡技科大)
ピアノ学習者に対する学習フィードバックのひとつとして,本稿では,視線データを利用した難易度判定フィードバック法を提案する.読譜時視行動は,ピアノ演奏の熟達に伴う打鍵ミス・演奏時間の減少などの技能成長と関係することが示唆されている.この背景のもと,教員課程の学習者に対し,初見楽曲の練習前後における1分間の読譜行動,および,読譜に即した楽曲演奏時の視線・演奏データを取得し,練習が熟達に及ぼす影響を検討した.情報獲得能力の推定は視行動データから,演奏時間・打鍵ミスの抽出は演奏データから行い,これらの数値の練習前後での変化量を求め,提示した楽曲に対する被験者の演奏技能レベルを推定し,難易度を判定する.