抄録
J-023
周辺情報提示法のための変化の見落とし現象の視野特性の評価
田邊喜一(松江高専)
人の注意と関係のある“変化の見落とし現象”を導入することにより,ユーザが注意を向けている空間領域に情報が提示されたときにのみ,その情報の提示に気付くような周辺情報提示手法について検討を進めている.本稿では,当該現象の視野特性を把握するため,偏心度5°~15°の周辺視野内に円周上に配置した文字刺激の変化を検出する課題を設定した.その結果,変化の見落とし現象が生じない条件下で刺激を変化させるとほぼ100%検出できた.一方,変化の見落とし現象を生じさせると全体的に検出率が低下した.しかし,偏心度による検出率の差異については,一定の傾向は認められなかった.また,検出率には個人差が顕著に認められた.