抄録
J-022
生体信号と顔特徴点分析による複数の映像視聴者情動分類に関する考察
田上結衣・菅沼 睦・亀山 渉(早大)・サイモン クリピングデル(NHK)
精度の高い映像推薦システムの構築を目指し、生体信号と顔特徴点のデータから複数の映像視聴者の情動分類を試みた。従来研究では、収集したデータにスパースコーディングを施し、得られたスパース係数のクラスタリングから各被験者での情動分類の可能性が示唆されたが、被験者間の共通性の検討が課題として残されている。そこで、全被験者のデータで解析を行ったところ、特定の映像や場面において複数の被験者に共通する特徴的なクラスタが存在し、そのクラスタは特定の基底で表現されていることを確認した。複数の被験者に共通して用いられる基底の存在から、複数の視聴者に対して、共通の辞書を用いた情動分類が行える可能性が示唆された。