抄録
IK-001
自動伴奏システムを応用した介護老人保健施設での音楽レクリエーション
齋藤康之(木更津高専)・坂井康二(厚木市いきいきサポーター)・五十嵐優(Sound Scape)・中村栄太(京大)・阿方 俊(アジア・パシフィック電子キーボード協会)・嵯峨山茂樹(明大)
介護老人保健施設は,病院と自宅の中間的な役割があり,施設内では在宅復帰を前提としたリハビリテーションを中心とした生活を送る.これに対し,本稿第2著者の坂井は,打ち込みMIDI を再生したカラオケによる音楽レクリエーションを施設で700回以上実施してきた.この取り組みにて,自動伴奏システムEurydiceを応用して,音楽キーボードのどの鍵を打鍵しても楽曲が進行するようにSMF に特別なトラックを追加し,またワイヤレスの音楽キーボードを使用することで,より多くの施設入所者が音楽レクリエーションに参加できるようになった.実際に演奏した入所者は,自動伴奏システムに対してビートを与える指揮者としての役割を果たすことになり,それにより「あたかも自分が全てメロディーを演奏しているかのようだ」「とても楽しい」などの好評を得ている.