抄録
I-008
仮想書道のための柔軟な穂先をもつ毛筆モデルの提案
金山知俊(南山大)
ARやVRの技術を用いて書道を再現する仮想書道システムで用いるための柔軟な穂先をもつ毛筆モデルを提案する.書道用の筆は長い穂先をもち,多くの毛を束ねて作られている.その筆記動作においては穂先が大きく変形しながら筆跡を生成する.仮想書道においても穂先の変形を力学的に再現することで実際の毛筆と同様の筆跡を得ることが期待される.本研究ではBergouらによる Discrete Elastic Rods モデルを基に毛筆の穂先の変形をシミュレートする.複数のrodを束ねることで穂先を構成する多数の毛を表現し,rodがもつ墨液の量に応じて毛のまとまり具合を調節することで筆記中の穂先の変化を再現する.この毛筆モデルの効果を現在確認中であり,筆跡の生成については今後検討を行う予定である.