抄録
I-003
非線形フィルタを用いたエッジ歪抑制画像鮮鋭化処理
小野直樹・浦濱喜一(九大)
画像の鮮鋭化処理として通常用いられている方法では,ラプラシアン鮮鋭化やアンシャープマスキングに代表されるように,画像中のエッジの両端にアンダーシュート,オーバーシュートを生じさせることによって,エッジの輝度差を強調している.このため,特に物体の輪郭などの強いエッジにおいては,エッジの両側に不自然な歪が強く生じることになる.一方,エッジ保存性の良い平滑化フィルタの中には,元の画像よりもエッジが強調された処理結果を示すものもある.バイラテラルフィルタは,そのような性質を有する非線形フィルタである.
本研究では,バイラテラルフィルタを用いたエッジ歪の生じない画像の鮮鋭化処理を提案する.