抄録
G-003
深層学習を用いた日本古典文学くずし文字識別 ―現代人の模写によるくずし文字データセット拡張の試み―
我妻伸彦(東邦大)・工藤 雅・駒井丈瑠(電機大)
深層畳み込みニューラルネットワーク(Deep Convolutional Neural Network, DCNN)の発展により、計算機の画像や文字への識別能力が極めて向上した。しかし、DCNNがヒトに匹敵する高い識別能力を獲得するためには、大規模な学習データが必須となる。本研究では、限られたデータ量である古典文学くずし文字データセットを拡張し、DCNNへと適用した。具体的には、現代人が模写した古典くずし文字を用いて、AlexNetに基づくDCNNを学習させた。模写により拡張された学習データセットは、DCNNのくずし文字識別能を向上させた。