抄録
F-037
書類記入領域自動抽出手法の提案
片岡えり・松本光弘・白木宏明(三菱電機)
金融機関や役所等では、顧客の申請等の手続きにおいて未だに紙書類(以下、帳票)を用いた事務処理が行われており、不備判定ルールの決定、帳票の不備チェック、記入内容のPC へのデータ入力を人手で行っている。これらを効率化するためには、不備判定ルールの定義、記入内容の不備判定、記入内容の登録の全ての処理について自動化を目指す必要がある。そこで本稿では、不備判定ルールの定義を効率化するための一機能として、帳票の中から顧客が記入した領域のみを自動で抽出する手法を提案する。本手法では畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いて帳票の画像を学習し、学習で獲得した特徴を帳票のテンプレートとみなす。これにより、帳票からテンプレートを除くことで記入領域のみを抽出でき、不備判定ルールの定義を効率化できる。