抄録
E-029
GANを用いた補聴器向け風雑音除去法の検討
有元 克・中藤良久(九工大)
現在、日本では補聴器装用者が340万人程度であり,片耳装用者はその約6割といわれている。また,補聴器を屋外で使用する際に聞き取りを妨げる原因の1つとして風雑音があげられる。そこで本研究では,片耳補聴器における風雑音除去を目的とし,GANを用いて風雑音を推定し,スペクトルサブトラクション法に基づいて時々刻々に風雑音を除去する方法を提案し,その有効性の評価を行った。結果としては、耳穴型補聴器において風雑音除去を行うことで,理想的な音声との相関性が70%以上の音声を生成できることが示せた。