抄録
E-025
熟練ハンドパーカッション奏者の両手協調運動:最速タッピング課題を用いた両側性速度低下の検討
本田一暁・藤井進也(慶大)
ハンドパーカッション奏者は両手を巧みに協調させ、高速に楽器を叩く。ヒトの動作特性を考慮すると、左右それぞれのタッピング速度の合計値と両手交互でのタッピング速度は、後者の方が少ないと考えられるが、その程度については明らかになっていない。そこで本研究では、プロ奏者4名、アマチュア奏者5名にハンドパーカッションを用いた薬指での最速指タッピング課題を行い、両手間協調運動のパフォーマンスを評価した。結果として、非熟練者は14%の速度低下であったのに対し、熟練者は3%の速度低下であり、熟練奏者はより巧みに両手を協調させている可能性が得られた。