抄録
E-002
並列制約付きポインタネットワークによる議論スレッドの自動構造化
森尾 学・藤田桂英(農工大)
本論文では,Argument Miningを用いた自動構造化の試みをスレッド構造に適用する手法を提案する.本論文の貢献は以下の通りである.(1)スレッド構造を持つオンライン市民議論データに対して投稿内と投稿間の関係に着目したスキームを適用し,アノテーションを行う.(2) 並列制約付きポインタネットワークを用いて,文のタグ付け,投稿内関係および投稿間関係を識別する手法を提案する.この並列制約付きポインタネットワークは学習範囲を制限した2つの並列ポインタ機構を用いて効果的に学習を行うことができる新しい手法である.state-of-the-artな既存手法と比較した評価実験により,提案手法が関係の推論に対して高い精度を示すことが分かった.