抄録
D-017
データストリームの集約処理における近似的耐障害性に関する一考察
高尾大樹・石川佳治・杉浦健人(名大)
近年,爆発的なデータ量の増加に伴い,データストリーム処理に注目が集まっている.
この手法は莫大なデータをリアルタイムに処理し続けるため,処理対象のデータやシステムの内部状態をディスクに書き出さないのが一般的である.
それゆえ,システム障害の影響は決して無視できるものではなく,実運用のためには耐障害性の実現が必須である.
一つの方針として,全データと内部状態のバックアップが考えられるが,誤差のない障害復帰が可能な一方でシステムのパフォーマンスが大きく損なわれるという問題がある.
そこで,本稿ではデータストリーム集約処理における,基本統計量に基づいた誤差評価が可能な近似的耐障害性の実現を模索する.