抄録
CL-001
誤り訂正符号に基づく偽装QRコードの構成法とその脅威
瀧田 愼・大熊浩也・森井昌克(神戸大)
QRコードはウェブページへのアクセスや決済での利用等、幅広い用途に用いられている。利用者はQRコードを視認できるが、格納情報を読み出すには専用のQRコードデコーダが必要である。これを利用して、悪意のあるものが偽装QRコードを作成し、不用意な操作から悪性サイトに導かれることが問題となっている。しかしながら、偽装QRコードは悪性サイトに必ず誘導されるため、発見が容易であり、早い段階で対策を講じられる。
 本稿では、QRコードの構成方法、特に利用される誤り訂正符号の性質を利用して、発見が容易でない偽装QRコードの作成方法を示す。評価実験により、偽装されたQRコードの危険性を明示するとともに、注意を喚起する。