抄録
CJ-003
視覚的な注意の瞬きに対する聴覚刺激の影響
仲田 愛(Tokyo Inst. of Tech.)
連続する2つの標的刺激の検出をさせると、2番目の標的刺激が知覚できない注意の瞬き現象というものがあり、この現象は聴覚刺激の同時提示によって抑制されることが過去に示されている。 本研究では、この抑制現象における聴覚刺激の提示時刻と提示頻度の効果を検証した。提示時刻の同期性を、2 番目の標的刺激の提示時刻を基準に変化させた場合の効果を調べた結果、注意の瞬きは抑制されたことが示された。 また、聴覚の妨害刺激を与えながら、標的刺激に対する 聴覚情報を与えた実験を実施した結果、注意の瞬きの抑制は生じていないことが示唆された。提示時刻に関しては 2 番目の標的刺激の提示時刻よりも 50ms 前の範囲まで聴覚刺激の効果があることが示された。