抄録
CE-002
日本語の音韻変化規則に基づく未知語処理法の提案
馬場睦也・楠 和馬・波多野賢治(同志社大)
未知語とは,形態素解析時に使用される辞書に未登録な語である.未知語には,既知語からの派生語と新しく造られる新語があり,先行研究では派生語を正しく認識するための変換規則を提案している.しかし,その変換規則は人手で生成しているため,本研究では日本語の音韻変化規則に基づく未知語処理法を提案する.日本語の音韻変化規則は,語の変化規則を扱う音韻論において,長年にかけて多くの規則が定義されている.この音韻変化規則に基づくことで,先行研究の規則にはない日本語特有の変化規則に対応し,未知語処理の性能向上を目指す.