抄録
CE-001
日本語記述式問題の自動採点システムの提案
竹谷謙吾・高井浩平・森康久仁・須鎗弘樹(千葉大)
2020年度から始まる大学入学共通テストには記述式問題が導入されるため,採点コストの削減が求められている.そのため,すでに提案されている様々な手法の問題点を解決した,日本語記述式問題の自動採点および採点支援を行うシステムを提案する.提案システムでは,解答文に対してシーケンスアライメントを行い,あらかじめ設定された正答と文字列の比較を行う.さらに,類義語の置換や表記揺れの補正,解答形式の適切さのチェック,採点予測の提示を行うことで,学習データセットを必要としない採点を行う.大学入学共通テストと同様な形式の記述式問題に対して,約42%の解答を100%の精度で採点することができ,採点コストの削減に繋がることが確認できた.