抄録
C-019
誤り追跡入力の追加生成に基づく論理診断処理の効率化
大村祥吾・竹崎彩乃・廣瀬哲也・黒木修隆・沼 昌宏(神戸大)
論理回路に含まれる設計誤りの自動修正を実現する論理診断手法に関して,修正箇所の組合せ(組合せ箇所)を抽出する処理の効率化による処理時間短縮を目的として,誤り追跡入力の追加生成に基づく手法を提案する。機能仕様と一致しない外部出力に対する各箇所の可制御性を表すEPI (Error Possibility Index) の値が高い箇所にブール変数Xが伝播せず,他の箇所を活性化する誤り追跡入力を追加生成することで平均化処理後のEPI値を低減し,抽出される組合せ箇所数削減と処理時間の短縮を図る。提案手法を実装・評価した結果,長時間を要していた回路例に対して処理時間が約80% 短縮される効果を確認した。