抄録
C-010
FPGAにおける自己補正可能なオンチップデジタル温度センサ
三宅庸資・梶原誠司(九工大)
FPGA稼働時のチップ温度を測定するため,リングオシレータ(RO: Ring Oscillator)を利用したデジタルセンサが提案されている.提案センサはRO周波数からチップ温度の推定を行うが,製造バラツキの影響を受けて測定誤差が変動するため,製造バラツキによるRO特性変動への対応が必要不可欠である.製造バラツキの影響を低減するため,初回測定時にセンサの温度推定式の係数を補正する手法が提案されているが,計算処理の複雑化や初回の測定工数の増加を引き起こす.本論文では,製造バラツキの影響度合いに合わせてROの発振時間を自己補正可能なデジタルセンサを提案する.そして,FPGAを用いた評価実験により,提案センサの有効性を示す.