抄録
B-012
KVMを利用した機密情報の拡散追跡機能におけるファイルアクセス性能の評価
森山英明(有明高専)・山内利宏・佐藤将也・谷口秀夫(岡山大)
 計算機内で管理されている機密情報は,外部に漏えいすることで,企業や個人にとって大きな損失となる.この問題に対処するため,仮想計算機モニタ(VMM)を利用した機密情報の拡散追跡機能を提案し,実現している.この機能は,機密情報を操作するシステムコールをフックし,VMM側で解析することで,機密情報の拡散を検知する.一方,システムコールの発行ごとに発生する検知処理のオーバヘッドが課題となる.このため,これまでにオーバヘッド削減による高速化を実現した.
 本稿では,機密情報を操作するファイルアクセスのベンチマークを用いて評価した結果について述べる.