抄録
B-011
リソース制御を用いたメモリ枯渇時での公平な継続動作方式の提案
小野優也・茂田井寛隆・水口武尚(三菱電機)
 本報告では、Linuxのリソース制御機構であるcgroupsを応用して組込みシステムの可用性を向上させる機構を提案する。
 メモリ資源が少ない組込みシステムでは、あるプロセスの一時的なメモリ大量使用によるメモリ枯渇が発生した場合、当該プロセスや他プロセスの動作に影響する問題がある。従来は、メモリ枯渇を回避するために、事前に特定プロセスのメモリ領域を確保していた。しかし、プロセスの機能やメモリ使用特性が不明な場合に上記方式は困難である。そこで本報告では、リソース制御によりメモリ枯渇発生時に個別にリソース制限を設けることで、プロセス動作を継続できる機構を提案する。