抄録
B-002
入退室管理システムにおける人物特定精度向上に向けた顔検出の高速化
木綱啓人・佐藤裕幸(岩手県大)
近年深層学習により誰でも簡単に顔画像を用いた個人認証技術を利用できる.その応用として,大学などに於ける学生の在室情報をもとにしたストレス兆候検知など,個人の入退室情報を用いた可視化ニーズが高い.しかし,入退室動作を自動的に収集するには,1秒程度の入退室時間内に動作している人間の顔画像を取得する必要があり,より高速な顔検出技術が求められる.また,入退室動作を撮影可能な場所は機器の設置スペース制約が厳しい.
本研究では,画像を用いた入退室検出に於いて最も計算量の高い顔検出処理を高速化することで,安価で小型なプロセッサ上でも実用的に動作する管理システムを実現する.具体的には,画像からの肌色特徴量を用いた候補抽出と並列計算機向け連結成分抽出アルゴリズムによる顔領域推定により実現した.