抄録
O-003
熊本地震による被害家屋検出のための空撮画像処理手法
國武千人・溝田 平・岩切宗利(防衛大)・榊原庸貴・望月貫一郎(パスコ)
平成28年に発生した熊本地震(以下,「熊本地震」)では大規模な家屋被害が数多く発生した.このような発災時初期の情報収集は,地方自治体や自衛隊,消防,警察などの災害対策行動のために重要である.しかしながら現在は,この情報分析が目視判読などの手作業に強く依存しているため,その処理に時間を要している.本報告では,広域空撮画像から迅速かつ正確に被災家屋を自動検出する情報処理手法を提案し,その性能を評価した結果について示す.熊本地震に関する空撮画像などを用いて被災家屋を自動検出した結果,専門家ではない者による目視判読よりも正確かつ迅速に被害状況の分布を把握できることがわかった.