抄録
K-017
触図の触指位置記録と触知情報分析
村井保之(日本薬科大)・巽 久行・宮川正弘(筑波技術大)
視覚障碍者に図や形状のイメージを理解させることは難しい。その原因の一つは,視覚障碍者が触図や触画(触って観る絵画)をどのように触知し,どのようにイメージを獲得しているかの理解が不足していることにある。本報告は、視覚障碍者の図形イメージ生成を解明するために,触指位置を検出して指跡を記録し,触指軌跡の画像特徴量から触指イメージを定量的に分析・評価することを試みている。具体的には触図画への触指を通して、触指軌跡の生成過程や元の触図画との類似性など、定量的な触知情報の分析である。本研究の最終目標はイメージの可視化であり,その先には図や形状のイメージを言語化して、視覚障碍者への情報補償を図ることにある。