抄録
K-011
小型高精細度カメラを用いた重度障がい者用視線入力システム
竹原一行(日本ALS協会)
ALS(筋萎縮性側索硬化症)などで、全身に運動機能障害がある障がい者の方は、特に重症な状態に至ると、視線を向けることしかできなくなることがあり、そうした障がい者にとって、視線入力システムは生活の質の向上に非常に有効である.システムの基本技術である視線推定法としては、近赤外線光源により目を照射して赤外線カメラで撮影し、画像処理により瞳孔中心および角膜表面で反射された光源の像(プルキニエ像)の位置を計測して、視線方向を算出する方法を採用しており、小型で高精細度の赤外線カメラを用いて精度向上と使いやすさを両立させながら、低コストなシステムを構築している.