抄録
J-003
高次元モーフィングによる複数の表情間における表情合成
野瀬英明・趙 晋輝(中大)
近年、人間の二表情画像の間に連続表情を合成するために、モーフィング技術が広く使われている。モーフィングは、任意二つの画像間にある変形パラメーターに従って、両画像の間に連続変形を生成する方法として知られている。しかし、それらの方法では基本表情などの二表情間の混合表情を合成可能であるが、より複雑で微妙な表情の変化を表現することが難しい。
本論文では従来のモーフィング技術を2点間の1次元連続変形としてとらえ、その拡張として、複数個の表情が張る単体におけて、多数個の変形パラメーターを利用可能な、高次元のモーフィング法を提案する。それにより、複数の表情画像を同時に用いた表情合成が可能となる。
また、通常のモーフィングの場合、その間の補間が線形補間でのみできるが、本手法では、複数の表情画像の非線形補間を行うことができる。従って、通常のモーフィングよりもより自然かつ多彩な表情画像を生成することができた。