抄録
I-007
倍精度境界実装による単精度IIRフィルタの安定化
渡邉光一朗・福嶋慶繁・前田慶博(名工大)
リアルタイム処理の需要が高まり、処理の高速化が求められる一方で、画像の高解像度化に伴い、画像1枚に対する処理コストは増加している。画素の多い画像に対して高速な処理を行う際、定数時間で実行できることは大きな利点である。そのため、定数時間で実行できる処理に対して注目が高まっている。リアルタイムO(1)バイラテラルフィルタは、IIRフィルタを用いることによって、定数時間で実行できる。しかし、IIRフィルタの性質上、安定度が低く、精度の低い計算ではノイズが発生してしまう場合がある。本論文では、単精度IIRフィルタを用いたリアルタイムO(1)バイラテラルフィルタに対して、倍精度境界実装を用いることによって、その安定化を行う。