抄録
H-042
二段階式上半身検出器における前段検出器の再現率向上
遠藤 怜・中島克人(電機大)
全身検出では困難な,群衆や座位の人の検出を目的に,映像による実時間の上半身検出の実現を目指している.我々の検出器は,前段に偽陽性が多いながら高速なHOGと線形SVMに基づく識別器を用い,シーン全体から上半身の候補領域を検出し,その候補領域のみに識別精度の高いDeep Convolutional Neural Networkを用いることで,速度と精度の両立を図っている.しかし,正例25,000と負例75,000の学習データでの評価では前段の再現率の低さ故,全体の再現率も低かった.本稿では,正例数と負例数の不均衡性に着目し,学習データに対して複数のサンプリング手法を適用・比較した.4種の映像による評価実験の結果,アンダーサンプリングによって前段の再現率が25ポイント程度向上した.