抄録
CM-003
情流が人流を駆動するとき
笹木美樹男(デンソー)
近年、2020年以降の新モビリティの台頭と”利用”市場への大規模な流入が予測され、人
の時空間移動に関する価値観も大きく変わろうとしている。都市計画の観点からは「歩いて楽しい、マイカー、シェアカー、公共交通、自転車が共存できる快適な社会」の実現に向けて、フランスやドイツの地方都市での成功例が多角的に分析されている。一方で、人流についても様々な研究が進められている。笹木らは危険予知の観点から過去の人流に基づく人発生頻度の予測を試みた。他方、混雑を低減させる人流誘導や購買予測、移動需要場の分析も行われている。本稿ではこれらの動向を踏まえて移動需要の原点となる”情流”と”環境価値”を提案し、人流の円滑化手段を模索する。