C-013
マルチコア上でのJavaインスタンスメソッドのタスク駆動実行による粗粒度並列処理

◎村上　茜・吉田明正（明大）

マルチコアにおけるJavaプログラムの並列処理環境として，Fork/Join Frameworkが導入されている．Fork/Join Frameworkはワークスティーリングを伴うスケジューラが利用できるようになっており，Javaプログラムのタスク駆動実行による粗粒度並列処理の実装にも利用することが可能である．Javaプログラムのインスタンスメソッドは，従来，そのコール文が1つの粗粒度タスクとして定義されており，インスタンスメソッド内部の粗粒度タスク並列性を引き出すことは困難であった．本稿では，インスタンスメソッドの内部と外部の粗粒度タスク並列性を効果的に利用する並列実行手法を提案する．マルチコア上での性能評価の結果，提案手法の有効性が確認された．