抄録
A-013
時間方向の多群順位統計量に基づく傾向分析
山岸祐己(静岡県大)・岩﨑清斗(静岡県工業技術研)・斉藤和巳(静岡県大)
データカテゴリの時系列的変化を明確に示し,それらを複数カテゴリ間で比較ことを目的として,時間方向の順序を用いた多群順位統計量による可視化手法を提案する.出現のみを示す時系列データにおける代表的な分析手法としてはKleinberg のバースト検知がよく知られているが,継続的な傾向分析や,複数カテゴリ間の比較には向いていない.よって我々は,出現傾向の指標として時間方向の順位統計量を考え,多群を扱えるように拡張した手法を提案する.提案法は,時刻ステップとともに徐々に変化する指標を与えるため長期的な傾向変化を捉えやすく,また,各カテゴリの指標は他のカテゴリ全てを基準としているため,任意の複数カテゴリ間の比較が容易である.