抄録
A-004
一般ペトリネットの可達グラフ生成途中で削除可能な状態の反復一致性に基づく推定法
藤森浩平・張江洋次朗・和崎克己(信州大)
大規模なペトリネットに対する状態空間生成実行時には, 状態数の爆発的増加に伴ってメモリ使用量が増大する. この大半は生成した状態値(マーキングベクトル)の保持に使用される.生成済み状態の中で,以降の状態空間生成に用いない状態値をメモリ上から削除することでメモリ使用量を抑えられる. 可逹グラフにおいて,状態Mから出発する経路で可逹な状態が全て生成済みである時, 状態Mは以降の状態生成において出現しないと判断できる. 本研究では,対象ネットが反復一致性を有する部分ネットを有する時,Tインバリアント発火系列が存在することを利用し, 生成中に削除可能な状態を推定・削除することでメモリ使用量を抑える手法を提案する.