会誌「情報処理」Vol.67 No.2(Feb. 2026)「デジタルプラクティスコーナー」

Glossary─グロッサリ─

Affine Transformation

平行移動・回転・拡大縮小を組み合わせた座標変換.画像座標を地理座標に変換可能.

Block Polygon

プランテーション内の管理単位を示す地図上の多角形.区画ごとの施肥や収穫管理に使用.

Bounding Box

画像中の対象物を囲む矩形.YOLOなどの物体検出モデルの出力形式.

Centroid

ポリゴンやバウンディングボックスの重心座標.樹木位置情報としてGIS(地理情報システム)に格納する際に使用.

Entity-Relationship Diagram(ERD)

データベース構造を表す図.テーブル間の関係を視覚化し効率的な設計を支援.

ESC(Electronic Speed Controller)

モーターの回転速度を電子的に制御するデバイス.フライトコントローラーからの指示と連動してモーターへの出力電流を調整する.

Fertilizer Application

施肥作業.ブロック単位で施肥量を管理し樹木生育を最適化.

GNSS(Global Navigation Satellite System)

全球測位衛星システム.人工衛星を用いた位置測位技術.GPS・GLONASS・Galileo・BeiDouなどの各国の衛星システムを包含する呼称.各地点や移動体の位置・高度を正確に算出でき,測量,交通網の管理,災害監視などに幅広く利用される.

IMU(Inertial Measurement Unit)

慣性計測装置.加速度と角速度を測定し,物体の運動や姿勢をリアルタイムに検出するセンサー機器.ドローンや自動運転車,VRデバイスなどで用いられ,GNSSとの併用により高精度な位置・姿勢制御を可能にする.

IoU(Intersection over Union)

予測領域と正解領域の重なり度合い.物体検出精度の評価指標として使用.

ISMバンド(Industry Scientific and Medical band)

産業科学医療用バンド.無線通信技術において産業・科学・医療用途に免許不要で利用可能な周波数帯.920MHz帯,2.4GHz帯等.ドローンのほか,Wi-FiやBluetoothなどの通信もISMバンドを利用している.

Mean Average Precision(mAP)

物体検出モデルの総合精度評価指標.IoUしきい値ごとの平均精度を算出.

NDVI(Normalized Difference Vegetation Index)/正規化差植生指数

植生の健康度を示す指標.赤と近赤外の反射率から計算.森林や農地の研究でよく使われる.

Oil Palm(Elaeis guineensis)

熱帯地域で栽培されるアブラヤシ.食用油やバイオ燃料の原料として利用される樹種.

Orthomosaic/オルソモザイク画像

ドローンや衛星などで撮影された複数の写真を正射補正し,地図のように空間的に整合するよう合成した画像.高い位置精度を持つ.

Overlap(Drone Flight)

撮影画像間の重なり率.高重複で正確なオルソモザイク生成が可能.

RGB Drone Imagery

赤・緑・青チャンネルで撮影したドローン画像.樹木の状態観察やマッピングに用いる.

Shapely/GeoPandas

Pythonライブラリ.空間データの操作・解析やポリゴン生成に利用.

S.M.A.R.T(Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology)

ハードディスクドライブやソリッドステートドライブが自己診断し,温度や動作状態などの情報をシステムに提供する機能.予防保全や障害早期発見に役立つ.

System Usability Scale(SUS)

システムの使いやすさを定量評価する尺度.0~100点でユーザビリティを測定.

Vegetation Indices

植生状態を数値化する指標群.NDVIやGNDVIなど複数存在し樹木健康評価に利用.

Web-GIS

Web上で操作可能なGIS(地理情報システム).複数ユーザーが空間・非空間データを統合管理できる.

Wi-Fi HaLow

低消費電力で長距離通信が可能な新しいWi-Fi規格.日本では2022年9月から利用が開始された.920MHz帯の周波数を使用しており,従来のWi-Fiの半径数十メートルに対し,半径一キロメートル程度の広範囲をカバーできる.

YOLOv8

単一のCNNで物体検出を行う深層学習モデル.高速で高精度な樹木検出に利用される.

塊茎

ジャガイモなどの地下にできる「養分をためこんだ茎」のこと.

決定係数(R2

データがどのくらい「よく説明できているか」を表す指標.0~1の間で表され,1に近いほど「予測やモデルが実際のデータに合っている」ことを意味する.

シグモイド曲線

S字型のカーブを描く数式の形.植物の成長や人口の増加のように,最初はゆっくり,途中で急に増えて,最後はまたゆるやかになる変化を表すのに使われる.

植生指数

植物の元気さや葉の量を数字で表したもの.ドローンや衛星から撮った画像を使って計算される.

シングルコントローラー接続

ドローンとそれを操縦するためのコントローラーが1対1で結びついている接続形態.

正規化色素クロロフィル指数(NPCI)

葉の中の色素(クロロフィルやカロテノイド)バランスを見る指標.

相対二乗平均平方根誤差(rRMSE)

予測がどのくらい実際の値とズレているかを割合で表したもの.値が小さいほど「誤差が少なく,精度が良い」ことを示す.

フライトコントローラー

ドローンや無人航空機の飛行を制御する電子装置.IMUやGNSSのデータを統合し,姿勢安定化や進路の調節を行う.またパイロットからの操作信号を処理し,モーターやカメラへの指示を伝達する役割も担う.

圃場

農作物を育てるための田んぼや畑のこと.

マルチパス

電波が障害物を反射して複数のパスで受信器に届く現象.GNSSや無線通信において,反射波が正しい信号と干渉するため,位置情報の誤差や接続不良を引き起こすことがある.

基肥

作物を植える前にあらかじめ土に混ぜ込む肥料のこと.

緑正規化差植生指数(GNDVI)

植物の葉に多い「緑色の反射」をもとに,植物の健康状態を調べるための指標.特に葉の「窒素状態」や光合成のしやすさを知るのに役立つ.

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