情報処理学会60年のあゆみ
第3編―情報技術の発展と展望
シンポジウム

 

情報処理学会のシンポジウム

情報処理学会では,従来からさまざまな情報交換の場を提供してきた.代表的なものは全国大会や研究発表会であるが,「特定の学術的課題につき,広く会員の参加を得て発表および討論を行うために開催するもの」(情報処理学会講演会,講習会およびシンポジウムに関する規程)をシンポジムと呼称している.シンポジウムの開催数,演題数,参加者数などは第1編2.4.4章の表2.4.3に記載してある.なお,学会としてはシンポジウム等として統一して表記しているが,実態としてはワークショップ,フォーラム,セミナーなど,さまざまな形態(名称)での開催となっている.

シンポジウムの運営主体はさまざまであるが,その中でそれなりの規模と実績を持つもの,ここでは,3つ以上の研究会が共催し,シンポジウムとしてプロシーディングス等を発行しているものについて,ここでまとめて紹介する.

DICOMOシンポジウムは10研究会で共催するシンポジウムであり,合宿形式で実施される規模の大きなものである.

インタラクションは5研究会が主催するシンポジウムであり,デモなどが多く,また,参加者が多いという特徴がある.

xSIGは情報処理学会の4研究会を中心に,IEEE CS,電子情報通信学会の3研究専門委員会の協賛で開催されるワークショップであり,さまざまな新しい試みを実践している.

いずれも,単にまとまって開催しているというだけでなく,さまざまな取り組みを継続的に行った結果として多くの参加者を集めているという特徴がある.多くの研究会が合同で運営することで,ふだんは異なる研究会に属する研究者間の交流を活発にすることや,単なる質疑応答以上にコミュニケーションの活性化がはかられる仕組みなどが導入され,機能した結果,リピータが多いというのもこれらのシンポジウムの特徴といえる.

またこれ以外にも,1つあるいは少数の研究会が共同で開催しているシンポジウムは数多くある.それらの詳細は学会のWebページ(研究発表会・シンポジム開催予定(毎年更新):https://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/sig-plan2020.html)を参照されたい.

(屋代智之)

« PrevNext »

 

目次に戻る

All Rights Reserved, Copyright (C) Information Processing Society of Japan