プログラム |
9:30-10:40 |
セッション1 「組込みシステム技術の現状と展望」
高田 広章(名古屋大学 大学院情報科学研究科 情報システム学専攻 教授) |
【講演資料:事情によりWeb上には掲載いたしません(当日配布資料に掲載致します)】
【講演概要】この講演では,組込みシステムおよび組込みシステム開発の現状・課題・方向性について整理した後,日本のもの造りの強みを踏まえて,組込みシステム開発の進むべき方向性について議論する.また,組込みシステム技術の発展に向けての講師らによる取り組みについても紹介する. |
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【略歴】名古屋大学 大学院情報科学研究科 教授.東京大学助手,豊橋技術科学大学助教授などを経て,2003年4月より現職.組込みシステム開発技術の研究に従事.ITRON仕様の標準活動に参加し,μITRON4.0仕様などの取りまとめを行なう.オープンソースのITRON仕様OSなどを開発するTOPPERSプロジェクトの会長をつとめる.現在の研究テーマは,リアルタイムOS,リアルタイム性解析技術,システムレベル設計技術など. |
10:40-11:50 |
セッション2 「組込みOSの現状と未来」
中島 達夫(早稲田大学 理工学部 コンピュータネットワーク工学科 教授) |
【講演資料(PDFファイル)】
【講演概要】組込みシステムの複雑さは年々増加している.携帯電話やデジタルテレビ等特に多くの機能を搭載する製品は従来の組込みOSより高機能なOSが必要となってきている.本講演では,なぜ,機能が増加した場合に従来の組込みOSで不十分であるかを組込みLinuxを例に解説する.また,次世代のさらに複雑な機能を提供する組込みシステムを構築する場合に新たにOSに必要となる機能に関して議論する. |
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【略歴】早稲田大学理工学部コンピュータネットワーク工学科教授,2000年から日本エンベデッドリナックスコンソーシアム会長、2006年から情報家電サービス基盤フォーラム会長、2005年度ノキアリサーチセンタービジティングリサーチフェロー. |
12:50-14:00 |
セッション3 「組込みソフトウェア開発技術の現状と展望」
岸 知二(北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授) |
【講演資料:事情によりWeb上には掲載いたしません(当日配布資料に掲載致します)】
【講演概要】組込みシステムにおけるソフトウェアの役割や重要性は年々高まっており,それに伴いその規模や複雑さが増すとともに,開発における品質や生産性の問題も顕在化している.特に近年,製品の信頼性や安全性に対する社会的な関心が高まっており,設計品質の向上を目指した様々な開発手法の改善が求められている.本講演では組込みソフトウェア開発に,ソフトウェア工学やソフトウェア科学の成果を効果的に適用することの重要性を指摘するとともに,その技術や動向について解説する. |
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【略歴】1982年,京都大学 工学部情報工学科修士課程修了.1986年,カーネギーメロン大学,客員研究員.2002年,北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 博士後期過程修了.博士(情報科学).1982年-2002年 電気メーカでソフトウェア生産技術の研究開発,社内・顧客支援(コンサルテーション業務)等に従事.2003年 北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科.組込みソフトウェアの高信頼性設計の研究に従事. |
14:00-15:10 |
セッション4 「組込みハードウェア技術の現状と展望」
冨山 宏之(名古屋大学 大学院情報科学研究科 助教授) |
【講演資料(PDFファイル)】
【講演概要】組込みシステムのハードウェア構成は,それが組み込まれる機器により大きく異なるが,全体的な傾向として,より多くの処理をプロセッサ(ソフトウェア)で行う方向に進んでいる.この背景には,処理内容(アプリケーション)の大規模化と複雑化だけでなく,組込みプロセッサの高性能化と低消費電力化がある.
本講演では,主として組込みソフトウェア技術者を対象として,組込みハードウェア技術の動向を解説する.特に,組込みプロセッサの低消費電力設計技術,ハードウェア/ソフトウェア・コデザイン技術,ならびに,マルチプロセッサ技術について述べる. |
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【略歴】1999年九州大学大学院システム情報科学研究科博士後期課程修了.同年米国カリフォルニア大学アーバイン校客員研究員.2001年(財)九州システム情報技術研究所研究員.同研究所在職中,九州大学客員助教授と(株)半導体理工学研究センター非常勤研究員を兼務.2003年名古屋大学大学院情報科学研究科講師.2004年より現職.SOCや組込みシステムの設計技術に関する研究に従事.電子情報通信学会,情報処理学会,ACM,IEEE各会員.博士(工学). |
15:20-16:30 |
セッション5 「ユビキタスネットワークと組込みシステム技術 −携帯電話、情報家電、センサ、カーエレの事例−」
阪田 史郎(千葉大学 情報通信ネットワーク工学教育研究分野 教授) |
【講演資料:セミナー狩猟後(2,3週間後)に掲載予定(当日配布資料に掲載致します)】
【講演概要】今後10年間IT分野の中で最も成長率が高く,最も激しい技術革新が起こるのはユビキタスシステム関連といわれているが,組込みシステム技術が適用される最重要領域が,このユビキタスシステムの特にネットワーク制御に関わる部分である.ユビキタス端末の代表例として挙げられるのが,携帯電話,PDA,センサ,自動車,情報家電,ロボット,RF-ID,ウェアラブル端末などであり,ユビキタス端末における組込みシステムでは,インターネットや無線通信などのネットワーク制御技術の重要性が高いことが大きな特徴である.
本講演では,携帯電話,情報家電,センサ,自動車を取り上げ,ネットワークに関連する技術動向やプロトコルの標準化動向,および実現対象となるミドルウェアを中心に開発事例について解説する.小型軽量化のための高密度実装に加え,端末ごとに,例えば携帯電話では低消費電力や製品出荷後のソフト修正・機能拡張,自動車ではリアルタイム処理と安全性,情報家電では安全性に加えて信頼性,センサでは低消費電力,などの個別の要件もあり,それらを考慮した取組みについても説明する. |
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【略歴】1974年早稲田大学理工学部電子通信修士卒.同年NEC入社,以来同社中央研究所にて,マルチメディア通信,インターネット,モバイルコンピューティング,ユビキタスシステム等の通信とコンピュータの統合領域の研究に従事.工学博士.同社パーソナルC&C研究所所長,インターネットシステム研究所所長を経て2004年より千葉大学大学院教授.1997〜99年奈良先端科学技術大学院大学客員教授.情報処理学会フェロー.電子情報通信学会幹事・理事,情報処理学会理事・監事歴任.著書・共著「マルチメディアシステム」,「モバイルコンピューティング」,「インターネットとQoS制御」,「インターネットプロトコル」,「無線LAN」,「センサネットワーク」,「SIP/UPnP 情報家電プロトコル」,「ZigBeeセンサネットワーク」,「UWB/ワイヤレスUSB」,「組込みシステム」他30余. |
16:30-17:00 |
総合討論/Q&A
司 会:高田 広章(名古屋大学 大学院情報科学研究科 情報システム学専攻 教授)
パネリスト:中島 達夫(早稲田大学 理工学部 コンピュータネットワーク工学科 教授)
岸 知二(北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授)
冨山 宏之(名古屋大学 大学院情報科学研究科 助教授)
阪田 史郎(千葉大学 情報通信ネットワーク工学教育研究分野 教授) |